ビスクドール制作記~上級編

新しくお人形を作るので、制作過程をアップするよ。 ビスクドールの作り方に興味がある人は要注目です。 いつ完成するか見ものだネ。

いよいよ石膏を流しまーす。・・・制作記・九十二

f:id:jikiningyou:20170521192206j:plain

いよいよ石膏を流し込むのですが、

スラリー(溶いた石膏)をどのくらい

用意すれば良いのかというと・・・

 

型枠の内寸とほぼ同じ量なので、

深さ、長さ、幅を測って算出します。

 

今回の場合、深さが最深部は11センチあるのですが、

それで計算すると余りすぎてしまうので、

大体平均的な所を測ります。

まあこれだと9センチくらいですね。

 

 

f:id:jikiningyou:20170521194419j:plain

長さ・・・24センチ。

単位はセンチで測ります。

 

 

f:id:jikiningyou:20170521194507j:plain

幅は22です。

従って9×24×22=4752

となり、スラリーの所要量は

約4.7リットルくらいになります。

 

 ただ、水に石膏を投入すると

容積が四割くらい増えるので、

その分を差し引いた水を用意することになります。

 

増える量が四割なので、理屈では

容積の70%くらいの水を

用意すれば良いことになります。

 

ただスラリーは足りなくなるよりは、

多めに用意しておいた方が良いです。

そのため慣れないうちは、75%くらいで

計算しておいた方が無難だと思います。

 

従って深さ9 × 長さ24 × 幅22 ×0.75

=3564となり

約3500ccくらいの水に石膏を溶けば

少し余るくらいになります。

 

 

f:id:jikiningyou:20170521201215j:plain

容器に水を入れ、石膏を溶き、

型枠に流し込みます。

 

このときスラリーを原型に掛けるようにするか、

周囲に注ぐか、どちらがいいのか疑問に思う

かもしれませんが、どっちでも大差ありません。

適当に流し込めば良いです。

 

スラリーを流しこんだら、

土台の板を少し揺すったり、

振動を与えたりして、気泡をしっかり

浮かせてから、硬化を待ちます。

 

 

f:id:jikiningyou:20170521202453j:plain

石膏が固まったら板を外します。

無事に型が取れました。

続続続続・胸部の型取り・・・制作記九十一

f:id:jikiningyou:20170518213429j:plain

なんだか続が多くなってしまったな・・・。

明日からもっとまともなタイトルを考えよう。

 

板との間に隙間があるので、

石膏が漏れないように、

棒などを使ってならしておきます。

 

この段階では粘土が凹んでいても、

後で削れるので、端の部分は

しっかり撫でておきましょう。

 

 

f:id:jikiningyou:20170518221031j:plain

石膏を流し込む水位を決めます。

先ず原型にスコヤを当て、

高さを壁に記しておきます。

 

 

f:id:jikiningyou:20170518221155j:plain

型の厚みは四センチなので

さらに四センチ上に印を付けます。

この印以上には、石膏を

流し込んではいけません。

 

ここまでできたら原型本体に

離型材を施すのですが、

石膏取りをする際、対象の性質によって

離型材を使い分ける必要があります。

 

一、水を良くはじく物・・・ガラス、油土、蝋、ゴムなど

⇒離型材不要

 

二、吸水性は無いけど、水に濡れる物・・・プラスチック、金属、摺りガラスなど

⇒シリコンワックス、ワセリンなど油性の離型材を使う。

 

三、吸水性のある物・・・石膏、木、石、素焼生地など

⇒ワックス、もしくはカリ石鹸。

 

私の場合はサフで原型の表面処理しているので、

二の吸水性は無いけど、水にぬれる物に

該当します。

 

サフはある程度水をはじくのですが、

確実性がないので防水処理をしておきます。

 

 

f:id:jikiningyou:20170518224435j:plain

使っているのはスプレータイプの

シリコンワックスです。

塗るのは面倒くさいので

これを薄く吹きかけてます。

 

わざわざ買わなくても床用か車用の

ワックスがあればそれを使っても良いです。

あるいは保湿用のワセリンも使えます。

 

いずれにしろムラなく、ごく薄く塗れば

しっかり水をはじきます。

 

 

つづく。

続続続・胸部の型取り・・・制作記九十

f:id:jikiningyou:20170517113548j:plain

鋳型作りの続きです。

 

石膏を流し込むために枠で囲います。

人によって少しづつやり方が違うのですが、

私の方法を紹介します。

 

まず適当な大きさの合板を四枚用意して、原型を囲います。

板には、事前にカリ石鹸を塗っておきましょう。 

そして組んだ板が外れないように、

紐を使って、ぐるぐるしばっておきます。

 

ビニール紐、洗濯ロープ、タコ糸など

何でもいいのであるものを使いましょう

結び目は角に来るようにすると、

結びやすいです。

 

石膏を流し込むと、かなりの水圧がかかるため

しっかり巻いておきます。

このくらいの大きさなら、

五~六回くらい巻いておけば大丈夫です。

 

 

f:id:jikiningyou:20170517113745j:plain

紐を巻いただけでは押さえる力が足りないため

端材を使って、紐にテンションをかけつつ、

しっかり押さえつけます。

 

 

f:id:jikiningyou:20170517114541j:plain

さらに隙間から石膏や水分が漏れないように

粘土でしっかり目止めしておきます。

 

鋳型作りは大変ですが、一つ一つ

丁寧におこないましょう。

的確な鋳型が出来てしまえば、

もうお人形は出来上がったも同然です。

 

・・・本体に関しては。

 

 

続く。

続続・胸部の型取り・・・制作記八十九

f:id:jikiningyou:20170517111509j:plain

概ね原型を埋めることができたら、

寄せ型を一旦取り外し、

水に浸け、吸水させます。

 

こうするのは、型を取ってから

だいぶ時間が経ち、乾燥しているため

流した石膏の水分が奪われる危惧があるためです。

 

それを防ぐため、私は念を入れて

やっておりますが、必ずしも

やる必要はありません。

別にいいや、と思う方は省略してもいいです。

 

 

f:id:jikiningyou:20170517111655j:plain

寄せ型がずれていないか確認し、

しっかり手で押さえながら粘土で固定します。

ここでずれると、後でやり直す羽目になるので

入念におこないます。

 

 

f:id:jikiningyou:20170517112226j:plain

埋まったら、カリ石鹸で防水処理をおこないます。

すでに石鹸は施してあるのですが、

時間がたつと効きが悪くなるので、

型取り直前にも塗っておいた方が良いでしょう。

 

それと型の内側(原型に接触している部分)には

絶対に石鹸を塗ってはいけません。

泥漿が着肉しなくなります。

当たり前のことですが、念のため。

 

 

・・・つづく。

続・胸部の型取り・・・制作記八十八

f:id:jikiningyou:20170515225840j:plain

更新が途絶え気味で、すみません。

型取り作業は、ぼちぼち進んでいるのですが

毎日記事を書いている余裕がなく

ご迷惑をおかけしております。

 

さて、原型を埋める際、私のやり方では

最初は全体を埋めずに、寄せ型周辺は

後で外せるように、ひとまず残しておきます。

 

 

f:id:jikiningyou:20170515230640j:plain

四方の縁部分は、後で組む板枠が

直角に組めるように、

スコヤと適当な板を使って

粘土を付けていくと良いでしょう。

 

 

f:id:jikiningyou:20170515231059j:plain

鋳込み口も作ります。

 

このときの注意点としては、

口の開いた形状の花瓶や鉢などを

作る場合と違い、球体関節人形の場合は

鋳込み口が細く狭いということです。

 

 

f:id:jikiningyou:20170515234214j:plain

鋳込み口が細い場合

図の左側のように、本体との境目が鋭角であるほど

乾燥によって、亀裂が入る危惧があります。

 

鋳込み口を上に向かってすぼませれば、

その点では問題ないのですが、

この場合だと、それでは口が狭くなりすぎ、

排泥の際、詰まりやすくなります。

 

ではどうするかというと、右側のように

途中でくびれを作って、そこに

亀裂を逃がすようにしておくのが、

丁寧な作り方です。

 

 

・・・続く。

胸部の型取り・・・制作記八十七

f:id:jikiningyou:20170511212048j:plain

さてと、股関節は無事に出来たので

胸部の型取りに戻りましょう。

 

鋳型の厚みですが、図で示すように

最薄部で四センチくらいは

必要だと言われます。

 

小さい型だともっと薄くてもいいのですが

あまり薄いと、泥漿が着肉しないので、

この場合は四センチはあった方が良いでしょう。

 

 

f:id:jikiningyou:20170511201733j:plain

先ず用意した板の中央に原型を据えます。

原型から四センチ幅を取り、

四方に線を引きます。

 

私はガラス板を使っていますが、

これは手ごろな大きさの板を

他の用途で使ってしまっているためです。

 特に深い意味はないです。

 

ベニヤなど合板を使って、

線引きは鉛筆でおこなえば良いです。

 

 

板の真ん中には、原型を置く前に

中心線も挽いておくとやりやすいでしょう。

 

 

f:id:jikiningyou:20170511202457j:plain

前に書いておいた割線まで、粘土で原型を埋めていきます。

板に引いた線と、だいたい同じくらいに

収めて盛っておくと、後の作業が楽になります。

 

・・・続く。

股関節が外れないとき・・・制作記八十六

f:id:jikiningyou:20170509015539j:plain

昨日は股関節の玉受け部分が、

がっちり食いついて外れなかったのですが、

その対処法に付いての説明です。

 

この場合としては、確実に外すためには

もう少し大きめに作っておけば良いです。

 

上の画像のやつは、少し大袈裟ですが、

これくらい大きくしておけば、

間違いないでしょう。

 

 

f:id:jikiningyou:20170509015932j:plain

石膏を流します。

今回は堤防に塩ビ版を使っています。

 

 

f:id:jikiningyou:20170509020031j:plain

硬化後です。

こうすれば、ひさしのように

叩く場所ができるので、外しやすいです。

それにしてもこれはデカすぎでした・・・(笑)。

 

 

f:id:jikiningyou:20170509020251j:plain

後はこいつを叩いてやれば・・・。

 

 

f:id:jikiningyou:20170509020310j:plain

上手く外れました。

余分な部分は、後で削って仕上げればよいです。

 

 

f:id:jikiningyou:20170509020413j:plain

反対側。

叩くための縁の幅は

このくらい取って置けば

十分でしょう。

 

f:id:jikiningyou:20170509020634j:plain

固まるとこんな感じになります。

 

 

f:id:jikiningyou:20170509020712j:plain

こちらも問題なく外れました。

これも後で周辺部を削って仕上げます。

 

つづく。