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ビスクドール制作記~上級編

新しくお人形を作るので、制作過程をアップするよ。 ビスクドールの作り方に興味がある人は要注目です。 いつ完成するか見ものだネ。

球体関節人形の作り方・張り込み編 第四回

昨日からのつづきだよ。

 

五、貼り合わせる

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ドベが乾く前に、手早く貼り合わせます。

このときずれて合わさると、とっても

残念なことになってしまうので、

ぴったり合わさるように気をつけましょう。

 

この時のために、型取りするとき

四角いツメを作っておけば、非常に便利です。

 

片方をカチッと合わせておいてから、

もう片方を合わせるように閉じると、

ずれることなく、ぴったり

貼り合わせることができます。

 

これでズレるようであれば、粘土の

切り口が高すぎる可能性があります。

 

 

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上手く合わせたら、内側から合わせ目を

しっかりと引っ掻き、その後に指でならします。

ラドールは陶土に比べると、粘土どうしの

なじみが非常に悪いので、ただなでるだけでは不十分です。

 

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細長く指が届かない部分は、

私の場合はこのような

押さえ具を作って対処しました。

これを使って、引っ掻いた継ぎ目をなじませます。

 

 

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次に端の粘土を切り落とします。

型の端部分は、あらかじめ

平らに削っておくと良いでしょう。

 

 

六、バリをとる

型を合わせた後、一呼吸置いたら

いったん型を片側だけはずします。

 

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バリができているので、これを丁寧に

切除しておきます。

放っておくと乾燥時に引っ張られて、

適性に収縮しません。

 

バリを取ったら、また型をかぶせておきます。

粘土を型の形になじませるように、

内側からペタペタ指で押さえておきます。

この状態でしばらく放置します。

 

つづく。

球体関節人形の作り方・張り込み編 第三回

昨日に引き続き、張り込み講座をお送りします。

 

三、型に張り込む

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均一な厚みに粘土を伸ばしたら、

乾かないうちに手早く張り込んでいきます。

 

型のエッジに粘土をすらないようにすると

仕上がりが綺麗です。

離型剤のようなものは特に要りません。

指でしっかり粘土を押さえましょう。 

 

 

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終わったら、伸ばした粘土が乾かないうちに

片側もすぐに張り込みます。

このときに粘土が少し足りなくても、

端の方を引っ張ったり、寄せたりしてはいけません。

 

引っ張ると乾燥で、引っ張った方向に縮んだりします。

そうならないように、粘土を型より少し大きめに

切り取っておきましょう。

 

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型からはみ出た部分は、ハサミで

大まかに切り取っておきます。

 

 

四、接着面を整える

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余分な粘土を、さらに剣先で丁寧に切ります。

竹ベラのような鈍い物ではダメです。

 

切れ味が鈍く抵抗が大きいと、

無用な力が加わるため、

それも歪む原因になります。

 

切る道具は幅の狭い、鋭い剣先が適当でしょう。

 

切断面が、型の面よりも

微かに高くなるようにします。

高すぎても足りなくてもうまくいきません。

 

私は剣先をウラ向きにして、

型の合わせ面に沿わせながら切ります。

粘土は弾力があるため、こうすることで

型より微妙に高く切れます。

 

この時、一気にズバーッと切ってしまうと、

粘土にくせがつき、乾燥で歪んでしまいます。

 

短いストロークで、手前に向かって刃を動かし、

それとは逆に、切る箇所は奥に向かって、

少しづつ移動すると良いでしょう。

意味が分かるかな?

 

私の説明が細かいのは、要点を押さえないと

石粉粘土は歪みやすいからです。

 

 

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切ったら筋を付けて、接着面を荒らしておきます。

ここまで終わったら、乾燥しないように

ぬれ布巾をかぶせて、反対側も同じように行います。

 

 

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両面とも準備ができたら、引っ掻いておいた

接着面に、ドベ(ドロドロの粘土)を塗ります。

ドベはあらかじめラドールを、

乳鉢で擂ることで作っておきます。

 

 

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ラップをしておけば、すぐには乾きません。

 

続く。

球体関節人形の作り方・張り込み編 第二回

張り込み技法の続きです。 

《実践法》

一、粘土を練る

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型の準備ができたら、粘土を練ります。

 

作例ではラドールを使っています。

買ったばかりのままでは少し硬いので、

適当な水分を加えてちょうどいい硬さに練っておきます。

 

曲げたときにヒビが入らないくらい、

フニフニ軟らかい状態が作りやすいです。

 

重要なのは、とにかく均一な硬さに練ることです。

均一に練れていないと、乾燥時に

歪む原因になります。

 

しっかり練ることが出来れば、やり方は何でも良いのですが、

陶芸家は、先ず荒練りというものを行います。

 

荒練りは検索すれば、youtubeで見れるでしょう。

そんなに難しいものではないので、

動画を見れば、ほとんどの方が出来ると思います。

 

粘土の硬さが均一になったら、最後は菊練りなどで

空隙を除いておいた方が無難であると思われます。

 

ただ、いわゆる菊練りだとうまくいきません。

石粉粘土は感触が磁土に類似しているので、

私は磁土の練り方に近い方法で対処します。

 

出来ない人はこの練り方(名前が分からない)でも

うまくいくと思います。

 

実は菊練等で気泡を抜かない場合、

やったことがないので、どうなるかは分かりません。

均一に練れていれば、意外と平気な気もします。

やらなくても良いのかもしれません。

 

 

二、粘土をのばす

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粘土はあらかじめ粘土板にたたきつけて、

なんとなく四角くしておきます。

その後で必要な量を切り取ります。

 

石塑はケバが入っているため

ワイヤーではうまく切れません。

そのため、粘土の両脇にたたらを置いて

めん棒でのばしていきます。

 

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画像のたたらは5ミリ厚のものを使っていますが、

パーツの大きさによって、厚みを使い分けましょう。

この作例では手、腕、上腕、足、脛は四ミリで、

それ以外は全部五ミリです。

 

のばすとき同じ方向にだけ、めん棒をころがすと、

乾燥時に一方向に縮みやすいです。

それを防ぐため縦横に向きを変えながら、

少しずつのばしていきます。

 

もし粘土に気泡が入っていたら、

針で刺して、抜いておきましょう。

 

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のばし終ったら、型の大きさにあわせて

剣先等で切ります。

 

続く。

球体関節人形の作り方・張り込み編 第一回

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予告通り張り込み講座を行います。

張り込みというのは型の内側に、

薄い粘土の板を貼り込んで作る成形技法です。

 

この成形方法は、もともとは(たぶん)陶芸技法ですが、

石粉粘土にも応用できます。

 

球体関節人形技法書の二巻にも載っていますが、

こんな技法は陶芸家なら誰でも知っています。

 

失礼ながらあの本に載っているのは、

しくじりやすいやり方です。

あれでは乾燥で歪んだり、接合部が切れてしまいます。

(実際写真でそうなっている)

 

もっと失敗のない方法があるので

本日から何回かにわたり、それを

ご紹介しましょう。

 

*-*-*-*-*-*-*

 

先ず型を用意する必要がありますが、

昨日までに私が行った方法と、ほぼ一緒です。

 

型を割らないため、割線(パーティングライン)

を決めるときは、アンダーカット(抜けない勾配)

にならないように丁寧に行いましょう。

 

粘土の原型から型を取り、内側に

サフを吹いて研いでおくまでは

これまでの説明通りです。

 

そこから先で若干違う点が二つあります。

一つは割線の横に溝を彫っておくことです。

 

これは意図的にバリを作ることで、

合わせ目を確実に密着させるためです。

 

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溝は彫刻刀で削ります。

型取り直後濡れているうちにやってもいいし、

内側を研いでからでも良いです。

 

 

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もう一つの違いは、脚などの細長い部品は

関節の球の途中の部分まで、型を取ることです。

 

必ずしもこうする必要はありませんが、

球の部分と筒の部分を別々に作っておけば、

指が届かずに押さえが甘くなるようなことがありません。

 

陶土の場合はこんなことをする必要はありませんが、

歪みやすい石塑の場合はこうしておいた方が無難です。

ただし、お人形の大きさにもよりますが、

腕や上腕は一体で型取りしても良いと思います。

 

 

参考までに他の部品の画像も、

上げておきます。

 

 

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私の場合、頭は顔と蓋で別々に作ります。

耳は外れるようにしておきます。

 

 

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手足は三つに割ります。

手の指には貼り合わせる段階で、

針金を入れて作ります。

 

ズレ防止のツメは、必ず画像のような

四角いものにしましょう。

理由は後述します。

 

・・・続く。

予告!! 張り込み技法講座をやります。

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お人形を作るとき、発砲スチロールの中子に

粘土を包む手法を採る方が多いと思いますが、

型の内側に張り込んで作ることもできます。

 

↑今回作った型ですが、私は

全てブッ壊してしまいました。

 

しかしこの型は、ある細工を施すと、

張り込み型として使うことができます。

 

しばらく退屈な作業が続くため

明日からその方法をご紹介しましょう。

 

*-*-*-*-*-*-*

 

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今日もデッサン会へ。

 

 

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受験生の頃の私にとっては、デッサンなど

入試のための方便でしかありませんでした。

 

しかし今になってつくづく思うのは

こういう地道な訓練が、非常に大切で、

現在とても力になっているということです。

 

 

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そのうち超初心者向けにデッサンの

解説講座でもやろうかとも思っています。

 

そうすれば少しはデッサンに興味が出て、

訓練してみようと思う方が現れるかもしれない。

石膏原型・足を作る ・・・ 制作記七十二

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いよいよ最後となりました。

足を作ります。

 

足の指のような細い部分は

石膏が入りづらいので、空気抜きのために

指先に溝を切っておきます。

 

 

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石膏の注ぎ口は、踵に開けます。

以前はもっと面倒くさい

やり方をしていたのですが、

このほうが無駄がありません。

 

 

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着色に使う弁柄ですが、

このくらいの量で良いです。

 

画像の弁柄は、私が釉薬試験用に

使っている物なので、あらかじめ

百目の篩に通してあります。 

 

篩っておくか、空摺りして

ダマを潰しておけば、事前に

乾いた石膏と混ぜなくても大丈夫です。

その方が添加量を判断しやすくはあります。

 

それと足や腕は小さいため、

二回目の注型で、型いっぱいに

石膏を入れて、そのまま固めています。

 

つまり中空ではなく、無垢の塊になります。

 

こういうと「一回目で、なみなみ注いで

固めてしまえば、いいんじゃないの?」

と思うかもしれませんが、

それではダメなんです。

 

原理は良く分かりませんが

一回の注型で石膏を満たしてしまうと、

硬化後の表面が荒れます。

 

型の表面付近に水分や気泡が集まるせいか、

鬆が入ったプリンみたいになることがあります。

(↓こんな感じ)

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特に型をしっかり水に浸けておかないと、

こうなりやすいです。

それ故一回目は薄く着肉するにとどめ、

必ず余分な石膏は捨てるようにします。

 

 

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大過なく足が出来ました。

左脚の玉の際に気泡が入っています。

この部分も、型に空気抜きの溝を

数本掘っておいた方が良さそうです。

 

この後全ての原型が、完全に

乾くのを待ちます。

石膏原形進捗 ・・・ 制作記七十一

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ほぼ全ての原型が出来ました。

 

思う所があり、足だけは

後回しにしています。

 

*-*-*-*-*-*-*

 

今回型を壊しながら、効率の良い

砕き方を思いだしたので、

今日はそのコツを紹介しましょう。

 

 

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先ずは割線付近を狙って、

鑿を入れます。

 

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すると向こう側の型の面が

露出するので、そこを叩きます。

 

 

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ばこっと取れます。

 

 

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位置を変えて、同じことを

繰り返します。

またボコッと取れます。

 

 

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片面が取れたら、反対側も

同じように叩きましょう。

簡単に外れます。

 

 

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小さい部品なら一か所叩くだけで、

全体が一発で取れるでしょう。

的確に石鹸の処理が出来ていればですが。

 

外れにくいようなら、それは

カリ石鹸の効きがあまい

可能性があります。

 

それと注意点としては、顔の場合

一気に全面を外そうとすると、

瞼や鼻を傷つける危惧があります。

 

繊細な部分は、少しづつ細かく砕いた方が

良いかもしれません。

 

 それと石膏の着色は

このくらいの濃さで十分だと思います。

こないだのは、紅柄を入れすぎました。