ビスクドール制作記~上級編

新しくお人形を作るので、制作過程をアップするよ。 ビスクドールの作り方に興味がある人は要注目です。 いつ完成するか見ものだネ。

鋳型の完成・・・制作記九十九

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型が乾いたら、鋸で四隅をぶった切ります。

型をゴムで縛り、切る位置に

鉛筆で線を引いておきます。

 

石膏は濡れているときの方が柔らかいので、

ある意味切りやすいです。

 

しかし今回のように切断距離が長いと

水分の影響で刃がくっついて

動かなくなります。

そのため事前によく乾かしておきましょう。

 

季節や大きさにもよりますが、

だいたい二~三週間で乾くと思います。

 

私はこないだまで修行に出ていた間、

二カ月以上ほったらかしていたので

十分に乾いております。

 

 

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四隅をそれぞれ、半分まで切ったらひっくり返し、

残り半分を切ると良いでしょう。

 

私が使っている鋸は切れの悪くなった

木工用のノコ刃を石膏用として

再利用しております。

 

石膏は軟らかいので、何でも良いと思います。

 

 

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八角に切れました。

見た目にもすっきりしたでしょ?

切れ端を量ると、1559グラムほど

減量できたようです。

 

 

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切った個所を線のところまで

穴ヤスリを使って削っておきます。

 

 

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穴ヤスリは目が荒いので、私は

仕上げにスクレ-パーでならしました。

実用的には別にすべすべにしておく

必要はないです。

 

 

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一度型をばらし、余計な石膏屑を払って

掃除しておきましょう。

 

最後に固く絞った布巾で、型の外側に付いた

石膏の粉を拭っておきます(内面は拭かない)。

 

これで鋳型は完成です。

・・・あと二十個くらい作るのか。

うわー、めんどくさーい。

 

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そもそも何故面取りするかというと、

一つは軽量化のため。

 

もう一つは泥漿の着肉を

なるべく均一にするためです。

 

図のように花瓶を作る場合、

型の厚みが均一になるよう、

青い斜線の部分は削っておくのが

丁寧なやり方です。

 

型の厚みを均一にすることで、

水分の吸われ方が均等になり

生地の厚みも均一になります。

 

瀬戸の型屋さんのやり方を見ると、

こうやって制作物の形状に合わせて

型全体を削っていたりします。

 

 ただ工場と違って個人作家は、

手加減で調節しながら

だましだましやれば良いので、

ここまで丁寧にやる必要はありません。

 

私個人的には軽くするのと、

体積を小さくして扱いやすくする方が、

意味合いとしては大きいです。

鋳型の仕上げ・・・制作記九十八

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型取りが終わったら、角を面取りしておきます。

エッジが立ったままだと、少し触っただけで

欠けたりします。

 

鋳込み作業中にその破片が泥漿に混ざったりすると

面倒くさいことになるので、必ずやりましょう。

削る道具は何でも良いです。

 

 

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注意点としては赤線で示した部分は

絶対に削ってはいけません。

当たり前ですが、念のため。

 

 

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まあ出来上がるとこんな感じです。

この後まだやることがあるのですが、

いったん乾燥させます。

 

乾かすときはカビが生えないように

網やメタルラックのような乾燥棚に置くか、

なければ角材などをかませて

必ず底面を浮かせましょう。

 

べたっと置いて放置すると、一晩で

真っ黒になってしまいます。

 

さらに言えば、ときどき

型をずらして位置を変えたり、

汚れてもいい板を使った方が

安全です。

 

鋳型は乾燥に時間がかかるため

カビにはくれぐれも気を付けましょう。

 

鋳型作り、完成に向かう・・・制作記九十七

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さて、久しぶりの更新なので、

どこからだっけ。

 

・・・・・・。

 

石鹸を塗ったらまた板で囲って

しっかりと紐で縛ります。

 

そして板と型の隙間を粘土で目止めします。

原型には離型材を忘れずに吹いておきます。

まあ、前とやることは同じなので

特に説明するまでもないでしょう。

 

出来たら石膏を溶いて流し込み、

硬化を待ちます。

画像は面倒くさいので割愛するよ。

 

 

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硬化したら石膏が熱いうちに外します。

この場合は段差ができているので

木っ端を使って軽くコンコンすれば

普通に外れます。

 

 

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無事・・・かどうか微妙ですが

一応外れました。

 

うーん荒れている・・・。

これは横着して、前の段階でしっかり

面を均しておかなかったからです。

 

使う分に問題ないのですが、お手本としては

示しがつきませんね。

 

 

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型の側面を削って面一にしておきます。

この段階でやっておいたほうが楽です。

 

 

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上に見えている面は、底になるので、

平らに削ってならしておきます。

 

厳密には真っ平らよりも、微かに

中央を窪ませたほうが座りは良いです。

定規で確認しながら作業すると良いでしょう。

 

 

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底が整ったらひっくり返し、

鋳込み口を整えます。

 

食事用のナイフを加工したスクレーパーで

穴の中を均しているのですが

この画像では解りづらい・・・。

 

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二カ月くらいある修行に出かけて

ました。

それでずっとブログを放置していたんです。

 

まあ今月から解放されたので、

また暫くは更新できると思います。

 

前々から思ってたけど、みんな共働きで

朝から晩まで必死に働いているのに

ちっとも豊かにらない・・・。

 

何故そうなのか疑問を抱かないのだろうか。

 

私はその理由を知ってます。

偶然ではなく、ある者達の意図により

今の社会が作られていることを知っている。

 

実はいわゆる仕事をしなくても

生きていける方法を

私は知っていたりします。

 

希望者にはこっそり教えちゃいます。

教えても誰も信じないけどねー。

石鹸どめ・・・制作記九十六

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やべぇ、最近超絶忙しい。

正直人形どころじゃない・・・。

 

でもほんのちょっとづつでも

諦めずに更新していきます。

 

年内に洋服着せるまで完全に

仕上げるつもりだったけど

ちょっと無理かなー。

 

それはともかく、底面の型取りをしていきます。

先ずはズレ防止のためにツメを掘るのは

以前の工程と一緒です。

 

ツメを掘る位置は人によって

意見の分かれるところかも知れません。

私は割線の中心に掘った方が

型を外しやすいと思うのでそうしています。

 

前後の型にまたがって掘るという意味ですが

分かるかな?

まあ、あとで出来上がった型の画像を見れば

分かるでしょう。

 

 

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その後カリ石鹸を塗るのですが、

その前に石鹸どめということを行います。

 

石膏は硬化すると微妙に膨張するため、

原型との間に僅かな隙間ができます。

 

塗った石鹸が隙間に入ると、

型の内側に付着するため、

あとで、泥漿の着肉に支障をきたします。

 

それを防ぐために、カリ石鹸を施す前に、

ごく薄く溶いた泥漿を筆にとり、

隙間を埋めていきます。

これが石鹸どめという作業です。

 

 

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余った泥漿が残っていると、

成形した際にバリが大きくなるので

余計な泥漿はしっかりスポンジ等で

拭きとりましょう。

 

画像では分からないですが、

ちゃんと隙間は埋まっています。

 

 

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こうしておけば石鹸を塗っても隙間に入りません。

 

実は石鹸どめは必ずしもやらなくても

大丈夫だったりします。

こないだ背中側の型取りをしたときは

面倒くさくてやりませんでした。

 

ただ今回のような場合だと

原型が下に落ち込んだ状態に

なっているため、目で見ただけで

隙間が大きいのが分かるほどです。

 

大した手間ではないので

やっておいた方が丁寧確実です。

 

泥漿の用意できなければ、

緩く溶いた磁土を塗るだけでも

大丈夫です。

 

泥漿の作り方もそのうち解説しますが、

鋳型が全部出来てからになるので、

まだまだだいぶ先になっちゃうな…。

 

続く。

 

反対面を型取りするよ・・・制作記其の九十五

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カリ石鹸を塗ったら反対面の

型を取っていきまーす。

 

まあ、やることとしては

前とおなじように・・・

 

・作業台の水平を確認する。

・鋳込み口を整える。

・カリ石鹸を塗った板で原型と型を囲む。

・板を糸でしばる。

・板の隙間を外側から粘土で目止めする。

・型の端部分の隙間(板の内側)を粘土で

目止めする。

・石膏を流す水位を記す。

・原型に離型材を施す。

 

といった準備をしておきます。

 

 

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準備が整ったら、水の必要量を計算して、

石膏を流し込みます。

軽くゆすって気泡を追い出し、硬化を待ちます。

 

 

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石膏が硬化したら板を外します。

その後底面(これから下に置く面)

を平らにならしておきます。

このことは、なんてことないようで結構重要です。

 

何故なら、この面を下向きに置いたとき、

段差があると、分割面がずれてしまい、

よくありません。

 

 

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反対面(これから型を取る面)も段差を削り、

ステンレス板で細かい凹凸をならしておきます。

 

 

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分割面がずれないように、しっかり

紐で縛って、型を立てます。

 

このとき平滑にならしておいた上面に

段差が発生していなければ、OKです。

 

もし、この段階で型がずれて、

段差が発生しているようならば

そのまま型取りしてはいけません。

縛り直すなどして調整しましょう。

 

 

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このとき底面にはクッションとして

粘土をかませておくとずれづらいです。

 

 

つづく。

カリ石鹸を塗るよ:制作記九十四

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えーっと・・・どこまで話したっけ。

次は・・・カリ石鹸か。

 

確か前々回の記事で石膏取りの際、

水を吸収する素材に対しては、

離型材にカリ石鹸を使うと書きました。

特に石膏にはカリ石鹸が有効です。

 

しかし、ただ「カリ石鹸を塗ります」というだけでは

解説としては不十分です。

ただ塗っただけではちゃんと離型出来ない

可能性が高いからです。

 

そこで今回の記事では、

石膏取りにおけるカリ石鹸の使い方に

焦点を当てて解説致しましょう。

 

≪実践法≫

一、型の分割面に、水に溶いたカリ石鹸を

刷毛でぬります。

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泡立てながら石膏になじませるように、

たっぷり塗ると良いでしょう。

原型や粘土には塗る必要ありません。

 

 

二、全体にしっかり塗れたら、一度スポンジなどで

塗ったせっけん液をきれいに拭き取ります。

(重要)

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石鹸成分が残っていると、型離れが悪くなります。

 

三、拭きとった後、乾いた布で表面を磨く。

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四、一~三の工程を繰り返し行う。

繰り返す回数は、表面がツルツルなら

二回もやれば大丈夫ですが、荒れている場合は

四回くらいやった方が良いです。

 

 

 

今回の場合は、三回くらい繰り返せば

よいでしょう。

とにかく布で磨いたあと、光沢が出るまで

やれば大丈夫です。

 

一番上の画像のように水滴が、玉になって

はじくようであれば、成功です。

確実に外れるでしょう。

 

それと、何で石鹸を塗ってから、

また拭きとっちゃうの?

と思う人がいるかも知れません。

 

石膏にカリ石鹸を塗る目的は、

表面に離型材の層を作るというより、

石膏の性質自体を水をはじくように

変えてしまうと言った方が良さそうです。

 

私も科学的なことは知りませんが、

石膏の主成分である硫酸カルシウムと

石鹸が手をつなぐことで、手の反対側が

水をはじくようになる、というのが

私の勝手なイメージです。

 

詳細な理屈は知りませんが、とにかく

石膏と手をつなぎ損ねて余った石鹸が

表面に残っていると、型離れが悪くなるんです。

 

*-*-*-*-*-*-*

 

ついでに初心者さんのために

石鹸の溶き方も説明しておきましょう。

 

このあいだカリ石鹸を切らした所なので、

ちょうど良いです。

とは言っても大した話では無いのですが。

 

 

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先ずカリ石鹸を用意します。

画材屋などで入手できます。

・・・うわー古くなって劣化してるよ。

まあ普通に使えるからいいですが。

 

 

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容器の三分目から五分目くらいまで、

石鹸を入れます。

本当はこんなにドロドロではなく、

新しいのはジャムみたいにぷりぷりしています。

 

 

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お湯を沸かして、瓶に入れ

蓋をしてから良く振って

石鹸が溶けるまで混ぜます。

 

これを石膏に塗ると水をはじくようになります。

一度作っておけばずっと使えます。

 

 

続く。

反対面の型をとるよ・・・制作記・九十三

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最近あまり時間時間がなく、

更新に手間取ってます。

ご迷惑おかけして本当に申し訳ないです…。

 

型が取れたら、ひっくり返し、

粘土を取り去ります。

重いので落さないように気をつけましょう。

 

分割面表面の凹凸をステンレス板などを使い

ならしておきます。

私はステーキ用のナイフを加工して

使っております。

 

あまりつるっつるにする必要は無いです。

ざっとならしておきましょう。

 

 

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ズレ防止のために爪を掘ります。

良く見るのは丸い窪みを何か所かに

作る方法です。

 

半球状の凹凸だと作るのはお手軽ですが、

ずれやすいのと、型どうし擦れて

摩耗しやすいです。

 

確実性と耐久性を考えると、

四角いツメを掘っておいた方が

本格的です。

 

瀬戸の型屋さんをはじめ、プロは

大体こうしていると思います。

 

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掘る道具は鑿とかが使われますが、

私には篆刻刀が便利なのでこれを使ってます。

まあ掘れれば何でもいいです。

 

時間がないので今日はこの辺で。